淡の間と武笠綾子の感覚問答 #10
この世界の触れかた編 〈後編〉
THINGS THAT MATTER ディレクター武笠綾子と、占星術家の淡の間。久しぶりの対話は周波数がもたらす影響や触覚の体験について。自分と自分以外を隔てるもの同士が”境界”を越えて与え合う影響や化学反応を考えてみる。
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淡の間:SENSE14 BREATHING が生まれたきっかけというかエピソードについて聞いてもいいですか?
武笠:あのですねー、これは色々ありまして。
淡の間:聞かせてくださいよ。
武笠:まず SKIN BREATHING はボタニカルダイと言って、いわゆる天然染料を用いて仕上げられたものなんですが、手がけてくださっているのがシオンテックさんという会社です。そして、掘り下げて話すと、こちらは単純な「染色のプロダクト」というかいわゆる普通のボタニカルダイではないんですね。
淡の間:と言いますと?
武笠:例えばホワイトは「心と魂の浄化」、ピンクは「官能と受容」というふうにカラーごとにコンセプトテーマを決めてそれに相応しい天然染料と原料をチョイスしてもらったんですが、シオンテックさんの場合はただ天然の原料を使って色を染色するんじゃなくて「その原料が持つエネルギーごと染める」というか、色を介してエネルギーを移すみたいな技法を使ってもらっているんです。
淡の間:え〜!!
武笠:こういうことをいうと非科学的と言われるかもしれないけれど、実際その会長はね(※今は交代されています)ハカセみたいな人で、あらゆるものの周波数を測っているの。
淡の間:うん、うん。
武笠:それが本当にすごいんだよ。物質とか、その部屋のエネルギーの周波数を測ると本当に数値が違うし、違うそれぞれのモノから感じる”気”みたいなものの違いっていうのが私にも分かるくらいなんだよね。
淡の間:お会いしてみたかったなあ…。
武笠:私たちが初めてお会いしてから実際に製品化するまで時間がかかったし、ハカセはもう引退しちゃったんだけどね。それに、シオンテックさんで作りたいですって言ったら「はいどうぞ」って通る話でもないらしくて。
淡の間:そういうの武笠さん、多いですよね。
武笠:多いかもしれないですね(笑)
淡の間:つまり運よくご縁があって、バイブスも噛み合って成立した奇跡の製品ってことなんですね。
武笠:そういうことになります。
淡の間:つまりざっくりいうと、色と共にエネルギーを感じることができる服なんだね。各色のコンセプトテーマを具現化していると。
武笠:そうなんだよ。ただ、なかなかそうとは書けないんだけどね…。
淡の間:実際に身につけてみてどのように感じますか?
武笠:簡単な言葉になるけど、すごく良いんですよ。THINGS THAT MATTER のブランドコンセプトとして『その先の感覚を纏う』というテーマをずっと掲げてきて、実際にその体感を伝えられるような服を作ってきたけれど、今回のボタニカルダイのシルクシリーズが一番触覚の体験として強く現れるかもと思いました。
淡の間:つまり「感覚の体験」みたいなこと?
武笠:そう。もちろんエネルギーは目に見えないし具体的に説明することはできないよ。それでも、気持ちに作用する体感が違うんだよね。これは実際身につけてみると感じられると思う。
淡の間:衣服が自分の皮膚という境界に触れて、そこから私たちの感覚に訴えかけるというか、そういう作用があるんだよね。きっと。
武笠:そう。そういう服をずっと目指してきて、それをようやく実現できた気がした。
淡の間:確かにエネルギーの転写なんて非科学的と言われたらそうかもしれないけど、着てると元気になる服とか、聴いてると気持ちが沈む曲とかあるよね。あるいは「今日雨が降る気がする」とか「なんとなくあの人が気になる」みたいな体験って誰でも一度くらいはあるはずで、そうでないにしても理屈では説明できないようなことをわざわざ人に言わないだけで大なり小なりそれぞれあるものだと思ってるんだけれど。
武笠:そうだね。例えば神社とか自然豊かな場所に行ったときに「心地よい」とか逆に「恐ろしい」とか、そういう気持ちになったりすることも同じようなものというか、それもある意味「気」を体感しているんだよね。それも立派な触覚の体験だし、エネルギーの話だよね?
淡の間:そうそう、同じだよ。しかもそれって目に見えたり実際に誰かに言われたわけじゃなくても”感じられる”ものじゃない?
武笠:そう!だからこそ、この服を着て感じてみてもらえたら嬉しいかも。
淡の間:感覚の向こう側をね。
武笠:そうですね!あとはシルクの肌あたりもすごく気持ち良いですし。
淡の間:まとめると、SKIN BREATHING については各色のテーマ文章も読んでもらった上で、「この色がこのエネルギーの具現化なのか〜」と思ってもらえたら面白いかもしれないですね。ちゃんとまとまったのかな(笑)
武笠:どうかな・・・(笑)
淡の間:THINGS THAT MATTERの服を手に取ると「こんな素敵な服、私が着られるかな?」って思ったりするんだけど、着てみるといい意味でびっくりするんだよね。だから、実際に手にとってたくさんの人に着てみてほしいって思ってるよ。
武笠:えー、ありがとうございます。
淡の間:感覚の体験だけじゃなくて、今まで知らなかった自分の一面にも出会えるとおもうから。あとは私が武笠さんのことを知っているというのも大きいけれど、デザイナーが普段から常に自分の作った服を着ているというのはとても尊敬できるなと思う。
武笠:なんか恥ずかしいね(笑)
淡の間:いやいや、やっぱりそういうのが大切だと思うよ。
武笠:ありがとうございます。手にとってくださる方が洋服を通して感覚ごと纏ってもらえたら嬉しいですね。
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