淡の間と武笠綾子の感覚問答 #09
この世界の触れかた編 〈前編〉

2024.07.19
淡の間と武笠綾子の感覚問答 #09<br> この世界の触れかた編 〈前編〉

THINGS THAT MATTERデザイナー武笠綾子と、占星術家の淡の間。久しぶりの対話は周波数がもたらす影響や触覚の体験について。自分と自分以外を隔てるもの同士が”境界”を越えて与え合う影響や化学反応を考えてみる。



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淡の間:そういえば、武笠さんはフラワーエッセンス(4月のポップアップストアで作ったもの)摂ってますか?

武笠:摂ってるよー。なんとなく、いい感じ。

淡の間:なんとなくだよね、気持ちが大切。

武笠:不思議だけど、摂っているとなんとなく落ち着くの。あれはどういう仕組みなのかな?

淡の間:結局ざっくりいえば、あれも波動だね、周波数というか。フラワーエッセンスは、植物の抽出液と言うわけではなくて、オーラとエネルギーの転写物というと少し複雑なんですが、まずは万物にエネルギーがあるということを前提に話さないといけないですね。元々、フラワーエッセンスはエドワード・バッチ博士と言う人が植物を観察し、その植物一つ一つの生態や質を分析して、その生態が持つオーラというかエナジーを液体に転写(!)したものなんです。今はバッチ博士が作成したもの以外のたくさんのエッセンスが生み出されているけれど、オリジナル版はバッチ博士から始まったと言われてる。

武笠:へえ〜。

淡の間:それで、エネルギーを転写して何が起こるかというと。武笠さんはホメオパシーって知っている?

武笠:知ってるよ!

淡の間:フラワーエッセンスはホメオパシーの仕組みと同じで、”毒を以て毒を制する”仕組みなんだけどね。植物の優しいエネルギーで包み込む……みたいじゃなくて、植物の毒の部分が転写されてて人間の私たちの性格の毒づいてる部分に働きかけて、排出するってシステムなんだよ。もちろん、物質的な毒ではなくて、質としてのネガティブ面って言った方が分かりやすいかも!

武笠:目には目を、毒には毒を、か。




淡の間:そうそう、毒って言うとあんまりふわふわしたものじゃないね(笑)そしてそれらがどのように作用するかというと。まずは人間は目に見える肉体部分と、目に見えない精神部分 、オーラ体って呼ばれる部分で構造が分かれているって言われているんだけどね。とりあえず、ここはそういうものがあるってことで聞いてもらって。

武笠:そうだね(笑)

淡の間:フラワーエッセンスは肉体と、肉体に浸透している私たちの精神面とオーラ的な部分に作用するセラピーって言われているんだよ。精油療法や植物療法(フィトテラピー)っていうのは物質的な植物の力を借りて癒しを物質的な肉体に対して得られるものだけれど、フラワーエッセンスの場合はもっと非物質的なところにもアプローチができるって考えられている。もちろん、肉体と精神は繋がっているから植物の力が精神面に与える影響もあるんだけど、より目に見えない部分に対して・・・という感じかな。

武笠:なるほど。

淡の間:もちろん影響が敏感に出る人もいるけど、じんわり浸透していく感じだから急激に変化ってわけではないかなあ。

武笠:効果も個人差というか分かりやすくないのかもね。

淡の間:(影響が)出やすい人もいるけどね!つまりエッセンスを摂り入れれば摂り入れるほど自分が抱えている毒の部分、ネガティブな面の排出やケアが周波数レベルでできるって感じかな。


武笠:でもさ、フラワーエッセンスじゃないけれど、目に見えないけど波動ってあるよね。自然とか、とある場所とか。私は結構感じるタイプ。

淡の間:あるよ〜本当に。ここは良い気が流れてるな、ここは逆に重いな、みたいなのもあるよね。人でも場所でも。

武笠:めっちゃあるよ!

淡の間:それで言えばこのアトリエ(武笠のアトリエ)、すごくない?めちゃくちゃ波動が高い!

武笠:そうでしょ?それはここに来た人みんな言うんだよ。私も気に入っています。

淡の間:東京のオアシスみたいだね。一度、この空間を機械で波動測定してみたい!




武笠:シュタイナーの感覚論の話を聞いてみたいな、特に触覚の話。

淡の間:触覚ね。自分と、自分以外の相手との間にある境界線のことを指すやつだね。

武笠:うん。え、境界ってどう言うこと?

淡の間:物理的に肌や皮膚のような感覚器官としての機能と、それを挟んで自分自身が経験していくことや、自分自身が何かと出会う際に最初に”ふれる”感覚のことで…

武笠:うん。

淡の間:私と武笠さんの間にも見えない”境界”があるとして、それを越えて出会って話したりするんだけど、その時に、耳を使って声を聞いたり、目で相手の様子を伺ったり、視点を合わせたり、場の空気そのものを読んだりするじゃない、相手の顔だけじゃなくて「今日素敵な服着てるな」「きれいな花を飾っているな」みたいなことも含めてね、

武笠:うん。

淡の間:”自分以外の対象との出会い”そのものが、境界を隔てて生じるものなんだよね。そしてそこにあるのは、ただ見る、聞く、と言う行為に留まらず、たくさんの感覚のレイヤーが同時に生じている現象なんだけれど、私たちにはお互いに”触覚”と言う感覚の道具があるからこそ自分以外の対象に”触れる”ことができるんだそう。そして、その触覚の体験こそが人間の自我や安心の軸を育てていくことに影響すると言われている。

武笠:なるほど。じゃあ、例えばさ、子どもの幼少期に親とハグするとか触れ合うこともそれが影響していたりする?触覚的な作用というか。

淡の間:そうだね!あと、スヌーピーに出てくる「ライナスの安心毛布の話」(※)とか知ってる?その話も触覚体験的エピソードだなって思う。

(※スヌーピーの「ライナスの安心毛布の話」→お気に入りのもの・ことに対する執着心、精神安定剤のようなもの)

武笠:なるほどねー。あとは物理的な触覚で言うと、やはり人間の肉体と皮膚の境界にあるものとして服が影響するってこともある?

淡の間:あると思う。皮膚って学習するよね。これを着るとちくちくするとか、しないとか。あとは着ていないけど、視覚だけで勝手に質感を想像したりさ。あとは実際に着てみた時にどう感じるかみたいな、触覚のノイズは精神面に影響するよね。

武笠:ある。

淡の間:せっかくなら肌触りの良いものを着たいし何を選んで着るかってメンタルに影響するって私も信じていたい。

淡の間:あとはさ、誰が関わっているか、作っているかも影響するよね。例えば何百年も前に作られた音楽や絵画をみて感動するように、作品には意志が込められているから、それをオーラで受け取かたに私たちの感受性が刺激される。それは洋服に関しても同じで、どんな思いで作られたか、誰がどのように作ったかどうかが、理屈ではない部分で必ず影響していると思うんだ。


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武笠:淡の間さんは、触覚って大事だなと思ったエピソードとかありますか?

淡の間:そうですね。出張から帰ってきて、狭くてすごく新しいとかでもないけど自分の部屋に帰ってくると落ち着くとかそういうのも触覚体験かなって思った。あとは自分の布団に入る、慣れている毛布とか普段使っているものに触れると安心するし…。だから旅行とか出張の時はなるべく普段から自分が使っている持ち物をそのまま持っていきたいタイプ。

武笠:それでいうと、奄美の時(※2022年時、奄美大島の金井工芸さんへ染色体験出張に行った時)荷物の量やばかったよね。

淡の間:あれはいまだに反省してるよ!出張とか旅行が久々すぎて備えあれば憂いなしみたいな状態に…。

武笠:(笑)

淡の間:あの時の経験から、Iさん(スタッフ)を見習って、なるべく出張荷物のミニマム化を心がけてます。

武笠:言うていつも多いけどね(笑)

淡の間:恥ずかしい。こう見えて結構、安心したいんだろうね…。

 

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