淡の間と武笠綾子の
感覚問答
#02 感覚編

2022.01.14
淡の間と武笠綾子の<br>感覚問答<br>#02 感覚編

淡の間「じゃあ、今回は感覚の話ですね。武笠さんは感覚って聞いて何をイメージしますか?」


武笠「体、肉体と連想しましたね。」


淡の間「いいですね。肉体がなければこの世界のことを感じることはできないですからね。感覚というのは、この世界とつながるための道具で、決して特殊な力ではなくて誰もが平等に持っているものなんです。一般的に“5感覚と言われているものをルドルフ・シュタイナーという人智学者は“12感覚と定義して、さらに黄道12宮という一般的にいうと12星座と呼ばれているものとの関連性を説いたものがあるんですよ。これがシュタイナー哲学最初の章と言われているんです。ちょっと脱線したけれど、改めて『感覚というのは、この世界とつながるための道具』ですね。どれも欠けてはいけない、この世界で生きている限り誰もが持っているとても大切なもの。ちなみに、12個中で一番最初にできた感覚は、熱感覚なんだそうですよ。」


武笠「熱。」


淡の間「この世で一番はじめに生まれたもの。振動していること。生きている限り、何がしも熱がありますよね。命と熱量みたいなものって必ず関わりがある。振動しているものは熱を持っていて、熱を持つもの同士が引き合う、引き寄せられているんです。」

 

 

武笠「ちなみに熱感覚の真逆っていうのは何になるんですか?」

 

淡の間「熱感覚の向かい側は嗅覚です。対極にある感覚同士は繋がってるんです。熱を持っているものを、周波数を本来嗅ぎ分けることができる。」

 

武笠「なるほどなんだろう、例えば動物って本能としての嗅覚がすごい発達しているじゃないですか。それに対して人間ってそこまででもないですよね。動物と人間の大きな違いって本能か理性か、なんでしょうか?」

 

淡の間「その通りで、人間は本能の代わりに理性、つまりは脳の発達と、鼻という存在を選択したんだそうです。動物って人間に比べて分かりやすくがないと思いませんか?代わりに全身が本能的に敏感に作られているんですけれど。人間は顔のパーツとして特徴的ながある。鼻は、ピンと来るとか胡散臭いとか、慣用句として昔から判断することや物事の空気を嗅ぎ分けるという役割を示すものですよね。嗅覚は物事を考えたり、判断したりする役割を持っているということ。善悪の匂いを嗅ぎ分けられているかどうかが試されているんです。けれども、違和感を感じたとしても次第に順応してしまうのもまた嗅覚の特徴なんですよね。そして、何を持って嗅ぎ分けているかというとを感じることと繋がってるんですよ。」

 

武笠「なるほど〜」

 

 

淡の間「香り(空気)は見えないものだから、不可抗力で選択できない。だからこそ、順応しすぎずに自分の意思で、どこで呼吸をするかという選択が必要といえます。つまり、嗅いでいるうちに順応して鼻が効かなくなる、つまり麻痺してしまうんですよね。反対に、自分で選択できる感覚といえば、味覚ですね。基本的に食べたいものって自分で選べるじゃないですか。だから味覚は自分で選択してこの世界と一体化できる行為なんですけど、それに比べて嗅覚はやっぱり、不可抗力ですよね。その場にいる限り入ってくる。例えば満員電車に乗れば満員電車のが入り、好きなところに行けば自分の好きなが入るみたいな。生きている限り、呼吸をしていなければいけないから不可抗力で入ってくるんですよ。しかも、吸ったものがどこに入るかというと、とりあえず脳が最短ルートで直結しています。なので意図せずに、不可抗力で色んな気がどんどん脳へ運ばれる。ということは、ストレスも見えない気だとしたら、いつの間にか判断器官(鼻)が麻痺してしまって不可抗力のうちにストレスで脳がいっぱいになって、当然影響しますよね。心の病気による影響ってのは、つまり脳の働きが麻痺してしまうことじゃないかと。ホルモンも関わってくるし。で、脳ってシュタイナー曰く、霊の器官なので、いわゆるスピリチュアル(霊性)っていうものは脳に宿ると。疲れが溜まったりすることも、なんとなく体調がすぐれないことも、原因はストレスで一括されやすいですが、結局ストレスってのを感じる感覚(嗅覚)が麻痺しちゃってるから環境の違和感に気がつけなくなっているのが問題だと思ってます。感覚として嗅覚が効かなくなっているんです。因みに見えない気を大切にするのって、4大エレメントで言うと風の話です。」

 

武笠「魂は脳にあるんですか?」

 

淡の間「そうみたいですね。厳密にいうと、そこをベースに全体に広がっているというか実際に見たことは無いけど(笑)心と体と霊性(魂)はセットで、霊性のために体と心は仲介役をしているんだそうですよ。」

 

武笠「仲介、うんうん。」

 

 

淡の間「だから、肉体と心を通して何を感じ、どこで何をするかが魂の栄養になるっていうのもそういうことです。自分の意思で、どんな環境を選択し、どこで呼吸しているのか?っていうことが、もうすでに真髄というか世界と繋がっている道具という感覚にも繋がっていくんです。」

 

武笠「へえ〜」

 

淡の間「自分自身が選ばなきゃいけない、環境を。自分の人生に関わることの全てを。自己責任で。その環境も選べないほど麻痺しているなら、それは問題ですよね。だから、どこで何がしたいとかどんなものが好きで嫌いかを聞かれた時に何と答えていいか分からないというのは、かなり感覚が麻痺していますよね。あとは『あなたはダメ』っていう否定的な空気を吸ってたから『何してもダメ』っていう思い込みができちゃってる。『いいよ』を体験したことないから分かんない。だから1回『いいよ、大丈夫だよ』っていう成功体験を通って安心させてあげないと、自分の感覚を信じられないっていうのもありますね。」

 

武笠「うーん、そうか

 

淡の間「そうは言っても、なかなか難しいですよね〜」

 

武笠「難しいですねーなるほどなぁ。では、嗅覚より先に、もっと早い段階で『ここって気が悪いな、なんだか良くないなあ』みたいな感じのことっていうのはどっから来てるんですか?だってそもそも、気って見えないじゃないですか。」

 

淡の間「いいですね。それがまさに直感だったり、違和感みたいなものですよね。波長が合わないみたいな。それも嗅ぎ分けじゃないでしょうか。そういうなんとなく感じることって大切なんだけど、そもそも麻痺しちゃってる人はそういうピンと来るみたいなメッセージを無視しがちだったり、なかったことにしちゃうから、だんだん内的な自分との信頼関係が薄れてきちゃうんですよ。私はその内的な自分のことをリトルって呼んでます。感覚はリトルとの関係性ありきだったりしますね。」

 

武笠「すごい分かる。」

 

淡の間「正直、違和感も直感も、成功体験が必要だと思いませんか?何事も、そう感じた自分を信じられるかどうかっていうことだからだから、熱感覚に戻ると、要は周波数なんです。その人がどういう状態で、どんな熱を放って、何をどう引き寄せるかっていう。恋愛も仕事も、何がともあれ、どういう生き方をしているか、どんな周波数で生きているかで、何事も結果的にそうなってしまうみたいな感じなんです。だからこう、自分に正直に生きていれば、正直に生きている同士と惹かれ合いますよね。その時ちょっとどうでもいいかなって自堕落になっていたら、自分の世界もどうでもいいもので溢れちゃったり、攻撃性を持っていると攻撃されたり、みたいな。無自覚で引き合っている場合が多いから混乱する人が多いけれど、っていうより回答これで合ってますかね?」

 

武笠「感覚を意識するためには、自分を信じる成功体験を積み重ねないといけない

 

 

淡の間「そうそうそう。いくら難しい本を読んでも実際に行動することには勝てないし、外に出て初めて感じられる世界との交わりという体験が自分にとってのかけがえのない養分になりますよね。それが前回の成功も失敗もないみたいな話と繋がってくるんですが。」

 

武笠「なんとなく掴めてきました。ちなみに魂の話なんですがどうも最近私が思うのは、心よりも肉体側に魂みたいなものが、非常に近くにあるんじゃないかって。」

 

淡の間「あぁ〜」

 

武笠「だから、身体を通して体験を経ないと養分を得られないというか、感覚として

 

淡の間「すごくいい質問な気がします。本質は脳に宿っているんだけど、そこをベースに身体全体に浸透しているみたいなイメージです。でも体は体、心は心、中心部のスピリット(魂)の望みやメッセージの全てを把握して生きることは難しいですね、本当に。折り合いつけて相違なく、嘘偽りなく生きている人なんて、いるのかな?それが出来るならもちろん素晴らしいと思うんですけど、生きてるうちにほんのちょっとでも分かればいいかな〜って思ってますね、私は。やっぱり、人生あるかぎりとことん経験を積まなきゃいけないってことだから。100%を目指しちゃうと疲れちゃうと思うから、心、体、魂、それぞれがあって今私はここにいるのね、ということが分かっただけでOKじゃないかなって思ったり。物事って陰陽が必ずベースにあるから、色々とバランスが偏りすぎてもいけないんですよ」

 

武笠「陰陽!因みに、来世っていうのは、その魂の転生した今世での経験値だったりっていうことが関わってくる?」

 

淡の間「きっとそうなんじゃないかな。人間が肉体という物質である限り、いつか肉体の死って訪れるんですけど、魂は死なない。そして、また次の人生があるとしたら経験値として魂にインプットされている、前の人生での経験を参考に次のストーリーが構成されるんじゃないですか。そうして、前の人生経験がダウンロードされた状態の魂が宿った状態で新しい人生が送られるとしたら、そのファイル(過去の人生経験)は再ダウンロードしてトレーニングしないと思い出せない場合と、初めてでもたまたま出来たみたいなことと様々なケースがあるんじゃないかなと。才能の再ダウンロードの機会って、例えば『あれ?これなんか知ってる!』みたいなこととか『あれ?この人会ったことある』みたいな、現実世界に急に呼び戻されるみたいなこと、たまにないですか?そういうのも感覚の一つで、いわゆるカルマみたいなものに引き寄せられている、と。けれども、結局行動ありきじゃないですか。それを読みたいって思った自分の直感だったり、ここに行きたいと思った時にたまたま会った人だったり、これ弾いてみたいって思ってたまたまピアノ弾いてみたモーツァルトがもうすごい才能を発揮したみたいなだから才能や体験って少なからず前世にインプットされたダウンロード情報がベースにあって、直感に従って行動できたかどうかなんじゃないかと思うんですよね。来世で必ずやってやるぞ!という欲求も含めて」

 

武笠「へぇ〜すごーい!確かにね」

 

淡の間「来世のために今の人生で準備している人もいますよね、きっと。」

 

武笠「分かる、そうだと信じたい(笑)」

 

淡の間「今回の人生では大体初めての体験が多いから、上手くいかなくてもそれは決して失敗じゃない。今自分は魂の養分のために経験しているんだな、来世のために!みたいに思うことも大切だと自分に言い聞かせてます(笑)私なんて、多分人間としての経験値めちゃくちゃ少ないタイプ。」

 

武笠「そうですね〜、何事も経験が魂の養分だもんね。」

 

淡の間「それが肉体や物質だけに捉われないということにも繋がる気がして。」

 

武笠「うん。自分が感じるあらゆること、一つ一つ改めて大切にしたいなあ。」

 

03に続く。

 

 

 

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