A to Z COLUMN   by aynoma 


L 「 LOVE 



THINGS THAT MATTERのライティング・パートナーである淡の間(あわいのま)が、ブランドの世界観との親和性を構築するキーワードをAからZまで毎月ひとつずつ紐解くコラム。

今月のテーマは、L「LOVE」。



愛は不思議で難しい。
なぜこれほどまでに誰かを求めながら同時に傷つくことを恐れるのか。近づきたいのに逃げたくなり、信じたいのに疑い、手に入れたいのに自由でいたい。愛とは幸福の象徴のように語られるその一方で実態はいつも矛盾に満ちている。しかしその矛盾もまた「愛」の一側面なのだと思う。

ひとつの恋が終わるたび、相手のこと以上に自分の輪郭を知ることになる。

どんな人に惹かれるのか。なぜその人なのか。

優しさに安心するのか、危うさに惹かれるのか。容姿か、条件か。

追いかけたいのか、追われたいのか。

何をされると傷つき、何をされると満たされるのか。

何を所有しているのか。

何かを所有しようとしまいとその人であることは変わりないのに。

愛はきれいごとではすまない。愛は優しく、厳しく、苦しい。

愛は「好き」という感情だけでは進めない。誰かを想うほど自分の未熟さや弱さが露わになる。相手を見ているようで、本当のところは自分自身の心の深部を見せられている。怖い。向き合いたくない。愛とは誰かを追い求めることではなく自分を知ることでもある。そのことに気がついた途端、愕然とする。


「愛」を隠れ蓑にして境界線を曖昧にすることは簡単だ。

「好きだから仕方ない」「運命だった」「今だけだから」そのように言い訳することもできる。けれども本当の愛は、衝動に負けることではなく、衝動を抱えながらも誠実であろうとする意志の中に宿る。


ーしかし一体、何に対して誠実であろうとする?

ーそれが「愛」なんじゃないの?誰に向けたものなの?


愛は求めるものではなく与えるものだという。誰かに満たしてもらうことではなく満ちた者同士が分け合えることなのかもしれない。

愛はあなたに何も求めない。あなたがあなたでいるだけでいい。

求めるよりも与えたいと思ったその時、愛の輪郭に触れる。

もしも今誰かを想って揺れている人がいるなら、相手の気持ちを探る前に自分の心に問いかけてほしい。

この「愛」はあなたを美しくするだろうか。
この人といる未来を誇れるだろうか。

この「愛」は、あなたをありのまま受け入れてくれるか。

相手から何も返ってこずとも惜しみなく与えられるものがあるだろうか。

そのことを問い直そうとすると熱に紛れていた真実が見えてくる。

その答えを探している時、すでにあなたの愛が輝く。

外側へ求めずともいつもすぐそばに愛があったことに気がつける。


ABOUT US

OUR STORY

生きることは息をすること。噛んだり浸したり目を細めたりしびれたりすること。ただそこに在るだけの自分の感覚を愛おしいと思えたら、還って、ただ還って、光みたいに透明になれる。

季節の色や手触りは、瞬きした途端しなやかにうつろう。その変化に頬を撫でられているようだと思う。気づいていないだけで、もしかしたらわたしたちも毎秒生まれ変わっているのかもしれない。

閃いたと思ったら甘い余韻を残して消えていく、それを追いかけていった先に何があるのだろう? そして、その“感覚のカケラ”に触れ、纏うあなたは何を感じるのだろう? 知りたいという願いは、涙が出る寸前の喉の痛みに似ている。

今この瞬間も、見つけてもらえることを願って切なく吐息を震わせているほんとうのあなたへ。この宇宙のどこかで、いつか出会える日を願って。


OUR BELIEF

“わたし” はなにを求めているのだろう──

混沌としたこの世界で大切にしなければならないのは、本当は、その問いであるはず。自分を静かに見つめてはじめて、感情は豊かに色づく。そして体の感覚がゆっくりと呼び覚まされ、空の色、空気のにおいのわずかな変化も心に響くようになる。わたしも、ともに社会に生きる人も、動物も草も海も森も、宇宙の一部。この星を巡るすべての ものと愛を通じて一体となることは、感謝に満ち溢れたとほうもなく美しい体験だ。

そこに在る何かを感じて自分の内側を見つめる、そのきっかけを多くの人に届けられたら。生きるということはあまりにも深く、あまりにも複雑な冒険だから、一緒に答えを見つけていきたい。一人ひとりの魂が満たされて、よどみなく流れる水のように循環していくとき、社会も自然も、きっとあるべき姿に戻っていくと、わたしたちはそう強く信じています。


MATTER

混沌としたこの世界で今、わたしたちが大切にしなければならないものとは何か。一人ひとりが、社会が、自然が、元のあるべき姿にゆっくりと戻っていくために。ディレクターが気になっていること、学びたいこと、深掘りしたいこと=MATTER。

お客様と共に学び・感じ・考えるきっかけとなるようなコンテンツ(記事・インタビュー)を、WEB限定のオリジナルコンテンツとしてお届けしています。