A to Z COLUMN   by aynoma 


F 「FREQUENCY



THINGS THAT MATTERのライティング・パートナーである淡の間(あわいのま)が、ブランドの世界観との親和性を構築するキーワードをAからZまで毎月ひとつずつ紐解くコラム。

今月のテーマは、F「FREQUENCY」。



「フリークエンシー(Frequency)」という言葉を、単に“周波数”や“波動”として語るのは、少し表面的かもしれません。スピリチュアルな文脈におけるそれは、音でも数値でもなく、「存在の質」そのものを指します。つまり、自分という存在がどの層の世界と共鳴しているか、その“存在の周波数”のこと。

電子も、思考も、言葉も、意識も、いわば固有のフリークエンシーを持ったものです。

「現実を変える」という行為は、外側の出来事を動かすことではなく、自らの振動数を変化させ、共鳴する現象の層を変えることにほかなりません。

私はよく、「星を使う」「宇宙の波に乗る・味方につける」みたいな言葉づかいや、「(なにかと)共鳴する」「波動を上げる」みたいな、分かるようでよく分からないことを言ってしまいます。

占星術を取り扱う者として、「宇宙と共鳴する」という感覚をフリークエンシー(frequency)という言葉を使って説明するなら、それは「自分という存在の振動数を、宇宙の根源的な波長と同調させる行為」と表現できるのではないか、と考えました。

「宇宙と共鳴する」とは、自己の思考・感情・肉体の振動数を祈りや瞑想、呼吸、あるいは星の動きを感じ取る行為の中で精妙に調律することで起こります。

天文学的な惑星の運行については、占星学的にいえばエネルギーの波形として読み取れます。

太陽が照らす意志の波、月が映す感情の潮、金星がもたらす愛の共鳴、水星の働きによる思考の速さ、これらすべてが時空を超えた大きな周波数の一部。

自身が星々のリズムに呼吸を合わせるとき、個のフリークエンシーは宇宙的波長と干渉し合い、「宇宙が自分を通して響きあう」状態が生まれます。

宇宙と共鳴するとは、外の宇宙に波を合わせることではなく、自分の内にある宇宙的なフリークエンシーを思い出すこと。

そのための参照として、惑星配置を示す誕生の出生図はあなたの宇宙的フリークエンシーの設計図であり、あなたの呼吸ひとつ、思考ひとつが宇宙の旋律を変奏していることをあらわすものとも言えます。

フリークエンシーが低い状態とは、恐れ・怒り・比較・無力感といった、自己不信の波長に同調しているとき。そのとき、世界は硬く、他者は敵であり、未来は閉ざされて見えたりする。

一方で、フリークエンシーが高く、愛・感謝・創造・静謐といった波長に調律されると、同じ世界がまったく異なる色で見えてくることがある。周りの人たちのまなざしがやわらぎ、偶然の出会いが意味を帯び、言葉の奥にある温度を感じ取れるようになる。

「波動を上げる」ということは、決して精神論やフィジカルの強化だけでどうにかなるものではなく、精妙な実践の連続が必要です。フリークエンシーの本質とは、「どの高さに合わせるか」ではなく、「どんな調和を奏でるか」という問いかけでもあるからです。

フリークエンシーが整うと、人は「選ばなくても選ばれる」ようになります。無理に頑張らなくても、必要な縁や機会が自然と流れ込む。

なぜなら、宇宙の構造そのものが共鳴によって成り立っているから。あなたがどんな周波数で在るか、それが、あなたの現実を選び取る最初の契約とも言えます。

「高い波動で生きる」とは、聖人のように生きることではありません。

それは痛みを拒まず、混沌の中に静かな意味を見いだすこと。自分の中にある“闇”さえも愛しながら、光の方向を選び続けること。

そうして整えられた周波数は、他者に影響を与え、やがて共同体の意識をも変えていきます。

世界を変えたければ、まず自分の周波数を整える。

フリークエンシーとは、存在の周波数。

見えない品格であり、静かな愛の音。


ABOUT US

OUR STORY

生きることは息をすること。噛んだり浸したり目を細めたりしびれたりすること。ただそこに在るだけの自分の感覚を愛おしいと思えたら、還って、ただ還って、光みたいに透明になれる。

季節の色や手触りは、瞬きした途端しなやかにうつろう。その変化に頬を撫でられているようだと思う。気づいていないだけで、もしかしたらわたしたちも毎秒生まれ変わっているのかもしれない。

閃いたと思ったら甘い余韻を残して消えていく、それを追いかけていった先に何があるのだろう? そして、その“感覚のカケラ”に触れ、纏うあなたは何を感じるのだろう? 知りたいという願いは、涙が出る寸前の喉の痛みに似ている。

今この瞬間も、見つけてもらえることを願って切なく吐息を震わせているほんとうのあなたへ。この宇宙のどこかで、いつか出会える日を願って。


OUR BELIEF

“わたし” はなにを求めているのだろう──

混沌としたこの世界で大切にしなければならないのは、本当は、その問いであるはず。自分を静かに見つめてはじめて、感情は豊かに色づく。そして体の感覚がゆっくりと呼び覚まされ、空の色、空気のにおいのわずかな変化も心に響くようになる。わたしも、ともに社会に生きる人も、動物も草も海も森も、宇宙の一部。この星を巡るすべての ものと愛を通じて一体となることは、感謝に満ち溢れたとほうもなく美しい体験だ。

そこに在る何かを感じて自分の内側を見つめる、そのきっかけを多くの人に届けられたら。生きるということはあまりにも深く、あまりにも複雑な冒険だから、一緒に答えを見つけていきたい。一人ひとりの魂が満たされて、よどみなく流れる水のように循環していくとき、社会も自然も、きっとあるべき姿に戻っていくと、わたしたちはそう強く信じています。


MATTER

混沌としたこの世界で今、わたしたちが大切にしなければならないものとは何か。一人ひとりが、社会が、自然が、元のあるべき姿にゆっくりと戻っていくために。ディレクターが気になっていること、学びたいこと、深掘りしたいこと=MATTER。

お客様と共に学び・感じ・考えるきっかけとなるようなコンテンツ(記事・インタビュー)を、WEB限定のオリジナルコンテンツとしてお届けしています。