POSITIVE END

SENSE
02_
POSITIVE
END

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SENSE 02_POSITIVE END

まるで何かの間違いみたい。だってあんまりきれいだから。


さる星の、やんごとなき姫はきっときみのように伏せ目がちで、ほっそりと尖った横顔をして いたはずだ。

 

だからって前世が人間だったとか、生まれ変わったら人間になるとか、そんなことはなさそ う。猛々しく咲いたらあとはどろどろ朽ちていく、それが定めなんだと納得させられてしまう、 命の瑞々しさはしたたるほどで。

 

生まれながらにして背中からこぼれそうなほどの喜びと悲しみを背負っている。だから堂々 とすることに特別力はいらないのだ、それはきみが教えてくれた。

 

わたしときたら、ただの阿呆みたいにきみの持つ目も眩むほどの光と色に救われるばかり だ。それなのにきみ自身は一瞬にして命を散らせる。

 

何度さよならを言えばいいだろう。つるつるふわふわした肌には脈が盛り上がって、まだ しっとりとわたしの指に吸い付いてくる。それでも葬らないといけない。

 

あの時と同じ姿のきみにまた会いたい。再会を待ちわびながら、思い出に残る色で世界を 染め上げてみる。

 

そしてそれがきっと前を向くということだ。